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プロバイダってなに?ネット接続に必要な契約をおさらい

プロバイダってなに?ネット接続に必要な契約をおさらい

プロバイダってなに?ネット接続に必要な契約をおさらい

インターネット関連用語としてよく聞く「プロバイダ」とは、どういうものかご存じでしょうか?名前は知っているけど、説明できない・知らないという人は少なくありません。みなさんが普段使っているインターネット回線は、プロバイダ契約がないと成り立たないサービスです。これからインターネット回線を申し込む方のために、プロバイダの選び方や注意点、契約方法からおすすめプロバイダについても解説します。

 

プロバイダとは

 「プロバイダ」とは、正式名称をInternet Services Provider(ISP)と呼び、回線をインターネットにつなぐための窓口的な存在です。

 

インターネット業界では、光回線などの「回線事業者」のほか、プロバイダ(接続事業者)が協力することで、ユーザーのインターネット接続を可能にしています。いずれかが欠けてもインターネットへの接続はできません。そのため、ユーザーがパソコンやスマホなどでインターネットを利用する場合には、必ず双方を契約する必要があります。

 

プロバイダの歴史もひも解いてみましょう。初の商用プロバイダは、1987年のアメリカで誕生しました。日本国内では、1992年にIIJ(インターネットイニシアティブ)を皮切りに、nifty、BIGLOBE、OCNなど現在の大手プロバイダが次々と登場しています。インターネットが普及する以前、当時はパソコン同士でデータをやり取りする「パソコン通信」が主流だったのです。

 

元々のインターネットは家庭で使うようなものではなく、会社組織や施設など限られた場所でのネットワークとして考えられていました。パソコン通信は提供会社、今でいうプロバイダにあたる事業者のサーバー内でのみの通信に限られ、現在のように世界中のサーバーにアクセスすることはできませんでした。

 

その後、プロバイダが登場したことにより、一般の人でもインターネット接続が可能になり、現在のような誰でも気軽に利用できる世界的コンテンツになったのです。

 

関連記事:プロバイダとは?光回線とプロバイダの関係を詳しく解説!

 

回線事業者とは

 回線事業者とは、光回線やADSL回線といったインターネット回線・ネットワーク網を提供している事業者を指します。プロバイダがインターネットへの「接続事業者」であるのに対し、回線事業者はインターネット回線そのものを提供している事業者という位置づけです。

 

代表的な回線事業者にはフレッツ光を提供する「NTT東日本」「NTT西日本」、auひかりを提供するKDDIなどがあげられます。

 

実は、国内でポピュラーな光回線サービスである「光コラボレーション」も、自前の回線ではなく、フレッツ光の回線を使用しています。光コラボレーションは、NTT東日本/西日本が卸しているフレッツ光を通信事業者や回線事業者が借り受けることで、運営・運用しているインターネット回線なのです。

 

ちなみに、auひかりの一部やNURO光も、回線はNTT東日本/西日本から借り受けたものです。こちらは、NTT東日本/西日本が、敷設したものの使用していない、「ダークファイバー」と呼ばれる光ファイバー網を利用しています。

 

関連記事:光回線の渋滞を回避?ダークファイバーの特徴と利用時の注意点

 

光回線などに使われるネットワーク網はケーブル設備や通信基地局の敷設に多大な費用と時間がかかるため、誰しもが事業に参入できるものではありません。NTT東日本/西日本がフレッツ光を卸したことにより、多くの企業が光コラボレーション事業に参入し、回線事業者を名乗れるようになりました。

 

関連記事:光コラボとは?光回線の選びかたとおすすめポイントを解説!

 

光回線の契約とプロバイダの関係

光回線の利用には、光回線とプロバイダ双方の契約が不可欠です。本来は契約を別々に行うのが基本でしたが、現在では、インターネット回線とプロバイダが一本化されたインターネットサービスが主流です。光回線を例にすると、フレッツ光とプロバイダがセットになっている光コラボレーション事業などがそれにあたります。

 

「光コラボレーション=プロバイダとの一本化」というイメージが定着していますが、必ずしも特定のプロバイダがセットであるというわけではありません。たとえば、光コラボレーションのドコモ光では、契約するタイプによってプロバイダを選ぶことができます。

 

現在の光回線はNTT東日本/西日本のフレッツ光が主流ですが、フレッツ光以外の光回線を所有している企業もあります。電力会社やKDDI、アルテリア・ネットワークスなどがそれにあたります。

 

光コラボレーションなどで使われているフレッツ光は、回線はそのままに、プロバイダだけを乗り換えることができますが、フレッツ光以外の光回線では、そういうことはできません。ほかの事業者に乗り換える場合には、光回線そのものも変えなくてはなりません。

 

また、インターネット回線は、建物内にすでに導入されているケースがあります。賃貸物件の設備説明で、「インターネット完備」や「インターネット対応可」のような記述を見た経験はないでしょうか?これらは、すでにインターネット設備が導入されていることをあらわしています。

 

インターネット完備と書かれていれば、入居即日から設置されたインターネットを利用できる環境をあらわします。基本的には回線とプロバイダが固定されていることが多いです。

 

インターネット対応可の場合は、インターネットは導入できますが、契約手続きは自分で行う必要があります。フレッツ光などのインターネット回線が建物内に設置しているケースが多く、開通工事の際には「派遣工事なし」などの理由で工事費が格安になりやすいのが特徴です。

 

関連記事:賃貸物件でおすすめのネット回線は?種類別の解説と開通方法

 

プロバイダの選び方と比較ポイント

では次に、プロバイダの選び方と比較するポイントを解説します。

 

回線の安定性や速度

新たにインターネット回線を利用する場合は、まず、利用するインターネット回線の種類を選ぶ必要があります。現在国内で契約できる固定回線には、「光回線」、「CATV」があり、双方は使える地域や料金、提供サービスなどさまざまな違いがあります。

 

CATVの回線もあるとはいえ、通信速度や安定性でいえば、現在の国内では、光回線以外に選択肢がありません。ただし、光回線は、導入する住居によって契約できるプランや接続方式が違います。同じ料金でも通信速度や利用できるサービスが異なるケースがあるので、必ずチェックしておきましょう。

 

光回線は1Gbpsが基本なので、ネットサーフィン、チャットやメール程度なら、十分すぎる通信速度です。高視聴動画や、オンラインゲームにも耐えられる速度ですが、気をつけたいのがネットワークの混雑です。混雑時の速度や安定性の低下を避けるために、さらに高品質の接続環境を提供している事業者を選ぶのがおすすめです。

 

「ドコモ光」の「OCN インターネット」では、「IPoEインターネット接続機能」を標準提供しており、さらにオンラインゲームや高品質の動画視聴などをしたい方は1ギガの10倍速、10ギガプランを選ぶこともできます。用途に応じたプロバイダを選択するとよいでしょう。

 

利用料金や割引・特典

そして、やはり、料金や割引特典などの費用面は大切なチェックポイントです。

 

プロバイダごとに、利用料金はもちろん、スマホやガス電気料金などとのセット割引、期間限定のキャンペーンなどは異なっていますので、比較検討が欠かせません。

 

料金だけでなく、ポイント制度にも注目したほうがいいでしょう。プロバイダによっては、独自のポイントプログラムを実施している会社もあります。OCN 光やドコモ光などでは、利用料金の支払いに応じてdポイントが付与されます。

 

料金だけでなく、普段自分がよく利用するサービスと照らし合わせ、ポイントも含めてうまく特典が利用できるよう検討してみてください。

 

フレッツ光対応のプロバイダ

 光回線の事業者はいくつかありますが、断然人気なのが、日本の人口カバー率95%を誇るNTT東日本、NTT西日本の、フレッツ光です。

 

フレッツ光を利用する場合は、フレッツ光回線とプロバイダを別々に契約しても良いですし、プロバイダとセットで申し込むこともできます。

 

フレッツ光とプロバイダを別で契約する場合、プロバイダは、NTT東日本/西日本の公式ページにある「フレッツ光対応プロバイダ」の対象となっている会社から選ぶことになります。

 

ただし、光回線はプロバイダを別途契約するより、プロバイダとのセット契約がお得ですので、ぜひ、セットで申し込みましょう。フレッツ光とプロバイダの契約がセットとなったサービスは、「光コラボレーション」、「プロバイダパック(NTT東日本)」「withフレッツ(NTT西日本)」の3つがあります。

 

ただし、このうち光コラボレーションと、後者の二つにも違いがあるので気をつけましょう。

 

フレッツ光対応の代表的なプロバイダであるOCNを例にあげると、セット契約には、光コラボレーションの「ドコモ光 × OCN インターネット」や「OCN 光」、NTT東日本の「プロバイダパック(OCN)」、NTT西日本の「OCN 光 with フレッツ」があります。

 

これらは、どちらもフレッツ光とプロバイダのセット契約ですが、「ドコモ光 × OCN インターネット」「OCN 光」と「プロバイダパック(OCN)」「OCN 光 with フレッツ」は別物なのです。

 

前者が光コラボレーションであるのに対し、後者は、フレッツ光の対応プロバイダから選んだ光回線サービスです。今からフレッツ光を契約するのであれば、費用面では断然光コラボレーションがお得でおすすめです。

 

with フレッツ・フレッツ光対応プロバイダ一例

  • OCN
  • ぷらら
  • Asahi Net
  • BIGLOBE
  • nifty
  • So-net
  • DTI

 

光回線の契約時に注意したいポイント

光回線の契約時に、注意したいポイントを解説します。

 

提供エリアかどうかを確認する

光回線は、光ファイバー網が敷設されているエリア・地域が決まっています。フレッツ光は全国に敷設されているので、基本的に日本中どこでも使えます。しかし、auひかりやNURO光などの独自回線は一部地域、電力会社やCATVなどは自社サービスの提供エリア内に限られるのです。

 

地域限定サービスを利用する場合、転居先で同じサービスが使えない可能性があるので、引っ越しには注意が必要です。引っ越しの可能性がある方には、ドコモ光などの全国的に対応できるサービスがおすすめといえるでしょう。

 

解約違約金や契約期間もチェック

プロバイダを解約する際の、解約違約金や契約期間についてもチェックしておきましょう。2022年7月の法改正以降、インターネットの解約違約金は月額料金までと原則義務付けられていますが、なかには当てはまらないケースがあります。

 

たとえば、開通工事の工事費用を分割払いで契約した場合です。解約時に分割工事費用が残っている場合、残債分の金額を一括で請求されるおそれがあります。また、月額料金の支払いは日割りではなく、月単位で請求されるケースが大半です。結果的に、解約月には高額の支払いになってしまうことが少なくありません。

 

特に引っ越しなどが理由で、途中解約が発生する場合、思いがけず解約違約金が発生してしまうケースがあります。サービスを止められるタイミングを、事前に確認しておきましょう。

 

キャンペーンの利用条件を満たしているか

光回線はキャンペーンが豊富で、新規契約者受けのお得な特典が充実しています。多くのプロバイダは豪華特典を公式で大々的に宣伝していますが、適用条件は要チェックです。特に、高額キャッシュバック系は、期間が限られている、申請手続きが煩雑、受け取り時期が遅いなど、条件が厳しい傾向にあります。

 

また、利用料金を特典込みで宣伝しているケースが非常に多ので、もし特典を利用できなければ、むしろ相場より高くなりかねません。

 

自分がお得に利用するための条件を満たしているか、キャンペーン内容とサービスをしっかりチェックしておきましょう。

 

メールアドレスの利用

多くのプロバイダでは、メールアドレスの発行を基本サービスとしています。たとえば、OCN 光では、メールアドレス1つまで無料で利用でき、その後は有料となりますが、29個追加して合計30個まで取得できます。

 

プロバイダのメールアドレスは、プロバイダを解約すると基本的に廃止されます。メールアドレスが廃止されると、そのアドレスが使えなくなり、メールボックスの中身もすべて消去されてしまいます。乗り換え後に新しくメールアドレスを発行するにしても、連絡先や登録先の情報を更新しなければならないので非常に面倒です。

 

解約後もプロバイダから発行されたメールアドレスを継続したい場合、OCNのように、有料オプションとして個別契約できる場合もあります。プロバイダメールはフリーメールより信頼度が高く、セキュリティ性や利便性に優れているので、仕事用やプライベート用に確保しておくことをおすすめします。

 

フレッツ光+プロバイダの申し込み手順

ではここで、人気の光回線である、フレッツ光とプロバイダの申し込み手順について解説しましょう。

 

STEP.1インターネットから申し込む

 フレッツ光を契約する場合、まず、NTT東日本/西日本の公式サイトをチェックします。各公式サイトでは、フレッツ光の提供エリア確認ができます。自宅の住所を入力して判定し、問題がなければ、事前に選んでおいたプロバイダを選択します。

 

前述したように、プロバイダ選びは大切です。ご自分の生活に合わせて、お得なプロバイダを選んでおきましょう。

 

たとえば、OCNでは、ホームページで、dポイントのポイントプログラムなども確認できます。こういった情報を細かくチェックして、ぜひご自身にピッタリのプロバイダを見つけてください。

 

プロバイダを選択したら次に進み、申し込みを完了させます。

 

STEP.2事前準備

 フレッツ光の申し込みが完了したら、次は開通までの事前準備を行います。まず、フレッツ光を利用するための、機器の設置場所をセッティングしておきましょう。ONUやルーターは設置場所次第でLANケーブルが邪魔になったり、Wi-Fiがつながりにくくなったりするので、場所をよく考えておかねばなりません。

 

また、自前でルーター機器を用意する場合、開通までに購入しておきましょう。そのほか、契約したサービスを利用するにあたり、必要となる機器や機材をそろえておくと、開通日からスムーズにインターネットが楽しめます。

 

STEP.3各種書類の受け取り

 フレッツ光に申し込むと、数日後にプロバイダからの各種書類が届きます。書類には契約内容や、インターネット接続に必要なIDやパスワード、会員情報が記載されています。インターネット接続に必要なうえ、大切な個人情報となるので、絶対になくさないように保管しておきましょう。書類は頻繁に使うものではなく、ほとんどの場合、接続設定をするときやサポートが必要なときに必要になります。

 

STEP.4開通工事

 申し込み時に予約した工事予定日に、開通工事がはじまります。開通工事は2種類あり、自宅の設備状況によって立ち合いが必要な派遣工事と、手続きのみの無派遣工事のいずれかになります。フレッツ光の開通工事は、30分程度と比較的早い時間で終わります。

 

ダークファイバー系光回線では、開通工事の完了まで何カ月もかかることがありますが、フレッツ光の場合は、それほど長期間待たされることはありません。

 

STEP.5接続・設定をして利用開始

開通工事が終わったら、NTT東日本/西日本から送られてきた機器やONU、ルーターなどの接続設定を行います。接続IDとパスワードは、開通工事前に送られてきた書類やルーター本体に同梱されているので、それを参照しましょう。

 

すべての接続設定が完了したら、インターネットの利用開始です。開通から数日後にNTT東日本/西日本から契約内容の書類が届くので、大切に保管しましょう。

 

まとめ

回線業者はインターネットのネットワーク網を提供し、プロバイダはインターネット接続の仲介という役割があります。

 

光コラボレーションの登場後は一本化が一般的ですが、本来は別々に契約するのが基本です。プロバイダは会社ごとに料金や提供サービスが異なるので、選ぶ際は自分がお得に使えるかを考えるのがポイントです。

 

特に通信速度は、選んだプロバイダによって差が出てしまうケースがあります。「ドコモ光」の「OCN インターネット」では、高速で安定した通信が可能な、IPoE(IPv4 over IPv6)を無料で標準提供しています。高品質な通信環境を望む方には非常におすすめのサービスです。

編集部

「gooネット回線についての総合情報サイト」の編集部です。 光回線やプロバイダ、Wi-Fiルーターなどネット回線にまつわる情報を幅広く発信しています。みなさまのお役に立てれば幸いです。