1. TOP
  2. Wi-Fiの電波強度を上げたい!電波が飛ぶ仕組みや、安定して遠くに飛ばす方法を解…

Wi-Fiの電波強度を上げたい!電波が飛ぶ仕組みや、安定して遠くに飛ばす方法を解説

Wi-Fiの電波強度を上げたい!電波が飛ぶ仕組みや、安定して遠くに飛ばす方法を解説

インターネットを使っていたら急にWi-Fiが途切れたり、通信速度が遅くなった経験はありませんか?

 

Wi-Fiの電波強度はどうやって決まるのか、Wi-Fiの電波強度を上げる方法はあるのか、気になる方もいるのではないでしょうか。

 

この記事では、そもそもWi-FIとはどういうものか、どうやってインターネットにつながるのか、また、Wi-Fiの電波の仕組みや、飛び方について解説し、Wi-Fiの電波強度を上げる方法も紹介していきます。

 

より、快適なインターネット環境を利用できるよう、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもWi-Fiとは?

Wi-Fiとは、無線LANで用いられる通信規格の1つです。 LANはローカルエリアネットワークの略で、近距離型の限られたエリア内で用いられるネットワークになります。

 

つまり、Wi-Fiは無線で限られたエリアでデータのやりとりを行うための通信規格になります。

 

先に通信規格の1つと記載したのは、無線LANの通信規格にはWi-Fi以外にも、赤外線やbluetoothがあるからです。 そのため、無線LAN=Wi-Fiというのは厳密には異なります。

 

もともとWi-Fiの名称はありませんでしたが、1997年に米国電気電子学会IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)が無線通信の標準規格「802.11」の制定をきっかけに、この通信規格の名称を呼びやすく普及させることを目的にWi-Fi Alliance社により「Wi-Fi」 が命名されました。

 

Wi-Fiの電波の仕組み

次にWi-Fiの電波には、どのような種類があるのか、またインターネットにはどのような仕組みで接続されるのかについて解説していきます。

 

電波の仕組み

電波とは電磁波の一種であり、空間を伝わる電気エネルギーの波を指します。この波の振動数を「周波数」、そして周波数の領域を「周波数帯」と呼びます。

 

電波は、1秒間に繰り返される波の数を単位とし「Hz(ヘルツ)」で表します。たとえば、1Hzという単位は1秒間に1回振動があることを意味します。周波数の数値が大きいほど伝送できるデータ量が多くなります。単位はHz、Khz、Mhz、Ghzの順に大きくなります。

 

ちなみに、Wi-Fiで用いられている主な周波数帯は2.4Ghzと5GHzになり、1秒間に24億回、50億回という途方もない振動数になります。

 

電波の周波数が高いほど、電波振動の波長が短くなり伝送は速くなりますが、直進するため遮蔽物に遮られるなど遠くまで電波を届けにくい性質があります。

 

逆に周波数が低いほど、電波振動の波長が長くなり伝送はゆったりと遅くなりますが遠くまで電波を届けられるという性質があります。

 

次のWi-Fiで用いられる周波数帯を例に電波特性を解説していきます。

 

Wi-Fiの周波数帯は主に2.4Ghzと5Ghz

Wi-Fiに用いられている周波数帯は主に2.4Ghzと5Ghzがあります。それぞれの周波数帯で電波特性が異なり、通信速度や通信の安定性に影響します。

 

電波特性をまとめると下記表のとおりです。

周波数 主な電波特性
2.4Ghz 障害物を回り込んで進み、電波の範囲が広く届きやすい。

電子レンジなどの家電製品で幅広く使われている周波数のため、電波干渉が起こりやすい。

5Ghz Wi-Fi専用の電波として開発され、ほかの電波と干渉を起こしにくく通信速度が速い。

電波の範囲は狭く、障害物に弱いため利用場所が限られる。

ここで注意したいのは、Wi-Fiの世代によって使用できる周波数帯が異なることです。

 

各世代と対応する周波数帯は下記表のとおりです。

策定時期 Wi-Fiの世代 周波数帯域
2019年 Wi-Fi 6 2.4Ghz/5Ghz
2013年 Wi-Fi 5 5Ghz

Wi-Fi 5は2.4Ghzには対応していないため、ドアや壁などの遮蔽物がある環境でインターネットを利用する場合には、通信状態が不安定になることもあります。

 

Wi-Fiの電波の飛び方と届く距離は?

Wi-Fiの電波の飛び方は、Wi-Fiルーターを中心として円状に拡散されます。

 

電波の特性を生かし、室内全体に電波を行き渡らせるために、できるだけ家の中心にWi-Fiルーターを設置しましょう。

 

総務省の発表によれば、Wi-Fiの電波が届く距離は半径10メートルから100メートル程度とされています。

 

ただし、これは理論値であり、実際の生活圏となると、壁やそのほかの障害物があるため、実際に電波の届く範囲は上記の半分以下と考えてください。

 

参照:自治体業務におけるWi-Fi利活用ガイドブック P5

 

たとえば、3階建ての建物でWi-Fiルーターを1階に設置して、作業は3階の部屋で行うという場合も、遮蔽物などの影響で通信が不安定になる可能性があります。

 

できるだけ、Wi-Fiルーターが設置されている場所の近くで作業するのがベストですが部屋の間取りによっては、配置が難しい場合もあるでしょう。

 

そのような場合は、後述する中継器やメッシュWi-Fiの環境を構築することで、電波の通りを改善することもできます。

 

Wi-Fiの電波強度(RSSI)ってなんのこと?

Wi-Fiの、電波強度を測定する目安にRSSI(Received Signal Strength Indicator)という値があります。

 

これは、無線通信機器に入る受信信号の強度を示す数値で、単位は「dBm(デシベルミリワット)」を使い、測定値はマイナスであらわされます。

 

たとえば、測定値が-50とはかなり良い信号であり、 -75は普通であり、-100は信号がないことを表しています。参考までに周波数別の無線状況の良好目安になります。

 

参照:無線状況が良好なRSSI(電波強度)はどの程度ですか | BUFFALO

 

電波強度は周波数や周辺環境に影響を受けるので、毎回測定値が同じになることはほぼありません。RSSIは、専用機器やアプリなどで測定できます。

 

Wi-Fiを使ってインターネットに接続するには?

Wi-Fiを使ってインターネットに接続するには、回線契約とWi-Fiルーターが必要になります。

 

たとえば、モバイル回線を利用してWi-Fiでインターネット接続する場合、各携帯電話事業者が設置した通信基地局から発信される電波をWi-Fiルーターが受信して、スマホやパソコンなどの接続端末にWi-Fiの電波として伝送することでインターネットに接続します。

 

光回線であれば、光信号をONU(光回線終端装置)によってデジタル信号に変換し、Wi-Fiルーターを通じて電波を伝送します。

 

関連記事:ONUとは?入手方法/設置場所/ランプの意味や、モデムやルーターとの違いも解説!

 

Wi-Fiの電波強度を上げて遠くに飛ばす方法

ここまでで、Wi-Fiとはなにか、Wi-Fiの電波特性やインターネットに接続する仕組みについて解説してきました。最後にWi-Fiの電波強度を上げる方法について紹介します。

 

Wi-Fiルーターの場所を変える

Wi-Fiは電波の飛び方や電波特性上、障害物や周辺環境の影響を受けると通信速度が低下したり、不安定になったりします。

 

設置場所周辺は、家具などの電波を阻害する要素を取り除き、電波が流れやすい広い空間を作りましょう。できれば家の中心に設置し、部屋全体に電波が行き渡るようにするのがベターです。

 

電波は金属や石に反射し、水を通りにくいという特性があります。壁の近くや床置きは電波の飛ぶ方向が狭くなるため、できるだけ避けて設置しましょう。

 

関連記事:Wi-Fiルーターの置き場所は?自宅でのベスポジやNG場所、おしゃれな置き方も!

 

アンテナで電波の流れを変える

先のとおり、Wi-Fiルーターの置き場所を工夫することで電波の流れを変えることもできますが、Wi-Fiルーターに搭載・内臓されたアンテナを使って電波の飛び先をコントロールすることもできます。

 

外付け型のアンテナであれば、手動でアンテナの向きをスマホやパソコンなどの接続端末の方に向けることで、電波の通り道をスムーズにし電波強度を上げることができるでしょう。

 

手動でアンテナの向きを調整するのが手間な場合、ビームフォーミング機能が搭載されたWi-Fiルーターを利用するとよいでしょう。

 

ビームフォーミングとは、自動でデバイスの場所や距離を検知して、適切な強度の電波を発信することができる機能です。

 

Wi-Fiルーターや子機のアップデートを行う

Wi-Fiルーターなどの接続機器は、定期的にファームウェアのアップデートが行われています。

 

バージョンアップすることで不具合が修正されたり、新機能の追加で状況が改善されたりする可能性があります。アップデート情報は必ず確認しておきましょう。

 

Wi-Fiルーターの再起動

Wi-Fiルーターの内部メモリ消費によるメモリ不足や異常によるエラー、熱暴走などが原因で正常に処理が行われないこともあります。

 

不具合がある場合は本体の電源を切り、再起動することで直るケースがあります。ルーターが熱くなっている場合は、電源を切った後、約5分程度休ませてから再起動すると良いでしょう。

 

Wi-Fiの電波状況をアプリで可視化する

Wi-Fiの電波状況を可視化できるスマートフォン用アプリの導入もおすすめです。

 

次のようなスマートフォンアプリは部屋全体のWi-Fi状況を把握でき、Wi-Fiルーターの設置場所に最適なポジションを一目で確認できます。

 

【おすすめのスマートフォンアプリ】
アプリ名:Wi-Fiミレル
iOS版
Android版

 

PC周辺機器等の老舗メーカー「アイ・オー・データ機器」の無償アプリです。アプリの使い方は下記をご参照ください。

 

参照:wifiの電波強度や速度を測定できるアプリ「Wi-Fiミレル」の使い方

 

周波数を切り替える

Wi-Fiがつながりにくい場合、周波数を切り替えることで状況が改善されるケースがあります。

 

複数台の端末で同時接続している場合、ルーター側で2.4Ghzと5Ghzを自動で切り替えてくれるバンドステアリング機能や、デュアルバンド・トライバンド機能対応機の導入もおすすめです。

 

中継器やメッシュWi-Fiの導入

自宅が広い、あるいは二階建てなどで、Wi-Fiルーターから離れた場所に電波が届きにくい場合、中継器やメッシュWi-Fiの導入もおすすめです。

 

親機一台だけでは電波が届かない場所でも、中継器やメッシュWi-Fiを設置することで、広い範囲でWi-Fiが安定しやすくなります。

 

関連記事:Wi-Fi中継器の選び方!使い道に応じた選び方&おすすめ商品4選

 

関連記事:Wi-Fiの弱点を補う存在?メッシュWi-Fiを使うメリットとは

 

アンテナ数が多い多機能型Wi-Fiルーター導入

搭載されているアンテナ数が多く、電波を効率よく伝送できる高機能Wi-Fiルーターを導入すると、Wi-Fi接続が安定します。

 

2024年4月現在売り出されている高機能ルーターには、以下のような機能が搭載されていますので参考にしてください。

 

  • アンテナ数が多く、電波を広い範囲でキャッチできる
  • ビームフォーミング機能で、使用している特定の端末に電波を最適なルートで伝送
  • MU-MIMOやOFDMA機能で、複数人による接続でもさらに円滑にWi-Fiが利用できる

 

関連記事:光回線の最強Wi-Fiルーター5選!高速通信をムダにしない「本物」の機種

 

高性能Wi-Fiルーターをおトクに手に入れる方法

Wi-Fiの電波強度を上げるためには、Wi-Fiルーター自体の性能が良いことも重要だということは先述のとおりです。ただ、高性能なWi-Fiルーターは価格も高く購入をためらう方もいるのではないでしょうか。

 

一般的にエントリーモデルとよばれるWi-Fi 6対応のルーターは1万円程度の価格帯で展開されています。対してハイエンドモデルは、多機能型でハイスペックなため3万円以上する製品もあります。

 

OCN インターネット×ドコモ光では、10ギガ契約者にバッファロー WXR-6000AX12P/Dを優待価格8,980円(税込)で購入することができる特典を提供しています。通常は3万円相当するハイスペックなルーターなので、気になる方は、こちらの特典サイトをご確認ください。

 

関連記事:【キャッシュバック特典付き】「OCN インターネット」の特典とは!?

 

まとめ

Wi-Fiとは、無線LANで用いられる複数ある通信規格の名称で、電波による通信方法のひとつです。

 

インターネット回線と電波をWi-Fiに変換するWi-Fiルーターがあれば、誰でも気軽にWi-Fiを使うことができます。

 

しかし、不安定になりやすいのも事実です。Wi-Fiの電波強度を上げ、より快適に使うために、Wi-Fiルーターをなるべく障害物のない場所に置き、定期的なアップデートや、再起動を心がけましょう。

 

家全体に電波が行き渡らない場合は、中継器やメッシュWi-Fiを利用するなどの工夫もおすすめです。また、ルーターがあまりに古い場合は買い替えも検討してください。

 

本記事が少しでもみなさまのお役に立てれば幸いです。

編集部

「gooネット回線についての総合情報サイト」の編集部です。 光回線やプロバイダ、Wi-Fiルーターなどネット回線にまつわる情報を幅広く発信しています。みなさまのお役に立てれば幸いです。